さぁ我ら知恵をしぼるのだ

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NYの旅にて 惚れ惚れなタイルの壁

 

創意工夫
知恵を絞って生まれたものは味わい深い。

きっとそうだと思いたいのは
もしかしたら いつもスッカラカンで
生きている我らだから?

スッカラカンが
恨めしいような気持ちにもなる時もある..。

いやいや、振り返って考えてごらんよ。
瞼を閉じて浮かぶのは、
床にはいつくばり
雑巾で絵を描く様にペンキを塗った
あの時のこと。
いつまでも愛おしかった
ニュアンスのある床のこと。

そうでしょう?

もう一人の自分が晴れやかに言う。

手を真っ赤にしながら
ピータイルを必死にヘラで剥がした。
埋もれていたのは
この場所で営なまれてきた色の重なりだった。

剥き出たコンクリの床をブラウンやブラック
さらにはオフホワイトのペンキを混ぜながら
マーブリング職人さながら雑巾に移し
濃淡つけながら描いたこと。

もう10年も前だ。
スケルトンの店内にシンと緩やかに流れた
アートな時間は細胞が覚えている。

鎌倉のお店は、人知れず、
私達二人、床が一番好きだったかもしれない。

スッカラカンな我らでも できること
命を吹きこむようなこと
やっぱり それが自分たちらしさなのかい?

そんなことを確信しつつあるクリスマスの朝。

枝葉

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暮れゆく海と空と向こう岸をポケ〜っと眺める
ほんの1分ほどの時間。
ここに暮らし初めてから
毎日 日課のように繰り返してきた。

このわずかなひとときは
日々の慌ただしさを忘れて深呼吸ができる。

そして、いつも ほんの少しだけ考える。
どうしたいんだったっけ?
少しずつ伸び始めた枝に
この重い体をぶら下げていることに気づいて
ヒョイッと地面に飛び降り伸びた木を見上げてみる。

根っこは頑丈かい?
木は傾いていないかい?

答えを出すには 自分に正直に。

両手を広げて倒れるほどに空を仰ぎ
ワ〜〜っとお腹から声を出す。

ひと呼吸ついて、伸びすぎた枝を整えたら
また、手のひらで小気味よく
パンパンと木肌を叩き
ねぎらうような想いに浸る。
なんだか我が人生なのだな。

服の花

四角四面に畳めない服たちを、はて どうやって畳んでお届けしようか。
服の裏側を見せて綺麗だな。とウットリするのも 親ばかみたいなもので・・

長いことお待ち下さっている皆様、本当にありがとうございます。
気持ちは穏やかに。手は機械の様にチャカチャカやっとります。

feveさんで頂きましたオーダーも後半戦となりました。
今しばし、お待ち頂けますよう よろしくお願いいたします。

果実の木

写真 3

荒地の中に石榴がこっそり実をつけていました。
いつぞや見た時には、葉っぱの緑だけだったから気づかなかったのに
喜々とした気持ち。

3ヶ月前に見えたもの、一昨日見えたもの。

同じ場所で、同じ方向を見ていても違うものがあるなぁ。

人もその時々違うように、人の心にも四季があるみたいに。

親戚



叔父のお見舞いに。
久しぶりの親戚の家で95歳の九州のおばあちゃんに会ってうれしさが込み上げる。

叔父ちゃんの手術も無事に済んで
叔母ちゃんの美味しいご飯を久々に食べて なにもかも忘れる。

仕事のことも、あれやこれやも。
叔母ちゃんのご飯を食べていると、すっかり忘れる。
自分が自分に戻っていくような・・・。

帰りがけはお墓参りに寄って 清々とした気持ちになった。
明日からまた頑張るのだ。