虹の上を漕いで行く

星ヶ丘で過ごした二日間。
写真 1写真 2
大切と思っていた人やコトや場所や、そんなのが全てギュウと凝縮されて
なんだか世界でひとつしかない濃厚な蜂蜜が
舌の上にずっと ちょこっとのっているようだった。
例えが相変わらず食いしん坊になってしまうけど、
やっちゃんも私もいつも、 「美味しいなぁ・・」とシアワセにひたっていた二日間。
抱えきれないほどのものをもらって帰ってきました。
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久しぶりの新幹線に、レンタカーで初めて走る道。

肩に力が入るほどの緊張感は、あたたかみの看板を見て 「あぁ 着いた〜」とホッとする。
はやる気持ち、松葉杖にリュック。二等兵並みの出で立ちで歩く歩く。
光のシャワーがお出迎え。
そう ここは本当に奇跡みたいな写真が撮れる場所。 写真 1

松葉杖を鳴らしながらギャラリーのある校舎をぐるりと回ると納屋が見えてきた。
何かを感じてくれた様に、カフェからたまちゃんがふらりと出て来てくれて、
「いゃ〜 もう そんなんな〜?」と松葉杖を見ていたわる様に肩をさすってくれる。
はぁ〜 着いた着いた。と 田舎に帰ったみたいに ホッとする….。
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自転車が2台。二人のいる合図。 ここにピンク色の自転車が並べば はまちゃんがいる合図。NEC_0269
洋裁教室とSEWING TABLE COFFEEの間には大きな桜の木があって、
陽射しが強くても、葉っぱが心地よい木陰を作ってくれる。
空を見上げると、桜を中心にいくつかの葉の形が相まっていて、
風が吹けば、そよそよとダンスをしているみたいに揺れる。
蚊取り線香のにおいも心地よく、ここは天国だなぁ・・なんて、
体中の力が抜けて、私たちはずっとフニャフニャしていたような気がする。
 写真 5
少しすると、切り絵作家のはまちゃんがやってきてくれて、
コロコロ転がる声でたくさんおしゃべりをする。
はまちゃんは、私が歩くと前に出て、
「のんちゃん ここ出っ張ってて危ないで〜 気ぃつけや〜」と、 ずっと気にとめてくれて、
優しさ満開で、本当に泣きそうになった。
何より、切り絵の展示をすぐに控えているのに 二日間たっぷりと・・
側にいてくれて、ご飯の準備もしてくれて 私たち、こんなにも人に優しくなれるかな。
優しくなりたいな。としみじみ思った。

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たまけんさんとたまちゃんご夫婦が日々営んでいるSEWING TABLE COFFEEは、
その日々の中に色んなものが詰まっていて、 それは楽しいことばかりじゃなくたって、
なんでも愉快にしてしまう力があるんだってこと。

ほんで、優しさがあふれまくっていることが、来る人々にも繋がっていくんだなぁ。と、
肌で感じることができた二日間。
この場所全てが お二人の素晴らしい作品みたいなんだなぁ と思う。
写真 1

最後の夜は、SEWING TABLE COFFEEを囲む愉快な仲間の皆さんが集ってくれて、
優子先生も一緒に、夜ご飯を原っぱで頂く。
まるで外国にいるみたいに美しいテーブルセッティング。

写真 1

みんなが持ち寄った、それはそれは美味しいご飯。念願のノブさんうどんも! NEC_0294
自己紹介と質問コーナーで盛り上がる。
けど、「落ち」を持ち合わせていない凸凹夫婦は、ひたすら真面目に答えたりして、
お笑い好き魂を奮えず、あんもうーー悔しい。と思う。
園長先生・たまけんさん・すがちゃん・かずみんさん・えゆうさん・
ブラザーさん はまちゃん・七重さん・ねーやん・のぶさん・たまちゃん
みんなの名前と顔が一致して、本当に嬉しかった。
また、今度はフラリと行くからね〜。 そうするからね〜。

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どこをどう切り取っても絵になる美しい場所は、写真を撮る手がとまりません。 写真 5
ハマちゃんが実家から届いたというものすごく粒の大きなぶどうをおすそわけ頂いた。
ものすごく大きいの。そしてものすごく美味しくて、こんなの初めて。
スッと、お皿に盛って出してくれた たまちゃん。 親戚の家にいるみたいに温かい。

写真 2
二日目の朝は、黒猫ちゃんが道案内。
相変わらず松葉杖にリュックの二等兵は颯爽とカフェに向うのであります。 NEC_0248
何気ないシーン。きれいだなぁ。
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私たちは、たまけんさんとたまちゃんの働く空気を感じていたくて
スタートの時間に合わせて、ホテルから星ヶ丘に向った。
たまちゃんは今日のケーキの準備。とても美しい姿だった。
たまけんさんは、裏からひょっこり顔をのぞかせて、
「おはようございますぅー」と。ニコリ。
念願だった、たまけんさんともたくさん話しができて、本当に嬉しかった。
凸凹夫婦、たまけんさんも大好きになった。
http://instagram.com/soseasew
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入り口にこんなにも美しい案内。 心の込め方にふれるとこっちもふるえる。 NEC_0226
やっちゃんは、今までの中で、一番素晴らしい裁縫時間を過ごした。 NEC_0283

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たまちゃん 千夏さんが飾ってくれた展示は 時代を経たこの場所に本当に素敵で
嬉しさがこみ上げてとまらなかった….

写真 5
本物の植物かと思うと、はまちゃんの切り出した植物。
息が吹き込まれたみたいに、風に揺れていた。

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優子先生が撮りためてくれた心の宿った写真たちは それはそれは美しかった・・ NEC_0255
このとても大きな写真集の装丁をしたのは製本家のマイマイこと坂本真衣子さん。
ぴっちりと綺麗な装丁には、マイマイの苦労と楽しみが詰まっていて感激しきり。
大きな写真集には、それぞれ千夏さんとヤンがタッセルを作った。 NEC_0262 NEC_0245
木漏れ日と共にファブリックキャンプのコーナー。
千夏さんの作った本は、どこかの国のアンティークの見本帳の様。 NEC_0247 写真 5
みんなが、たくさん服を着てくれて、持ち帰ってくれた。
足りなくなって、オーダーまで頂けた。まさかの嬉しさだった。
写真 3
サイフォンコーヒーに大好きなアントースト。今日はロールケーキ。
ちょこんとお花を添えてくれる心遣い。
そして、あらためて、たまちゃんの器たちが美しくて美しくて、それも美味しさ。 NEC_0302
夜の原っぱご飯の後、もう一杯、コーヒーを入れてくれるおもてなし。
えゆうさんが持って来た音楽祭の写真をみんなで見ながらワイワイ。
園長先生の瞬速のタブレット使いにツッコミ止まず。 笑

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たまけんさんの世界でひとつの船。 朝から聞こえたトンカンの音。大切すぎるもの。 写真 1
ありがとう ありがとう ありがとう またあう日まで。
http://tamazkue.sakura.ne.jp/pg1.html

奇跡のいたづら ?

写真 photo by tamachan – sewing table coffee
古いオルガンにひっそりとかかった虹。 SEWING TABLE COFFEEのたまちゃんから、
「サイホンの前の小さなオルガンに、 小さな虹が、かかりましたよ。 こんなの、はじめて*」
のメッセージと共に送られてきた写真を見て、ヒェェェ~~~~~~と大興奮。
みんなでメールのやりとりをしながら、 また、その日は、永井さんのお誕生日で、 (みんなは知っていたけど、私たちは知らなかった..) 永井さんのいたづらだね。と。

うちも、なぜか、父と母の命日より誕生日の方が盛り上がる。
そしてまた不思議なのだけど、永井さんと一週間違いで旅立った母も9月が誕生日。

私たちは、永井さんとの時間をあまり持てなかったけど (私たちのこと知ってたかなぁ?) 父と母が、おしゃべりでもしてくれていたら嬉しいな。 と思う。

たまちゃんが、展示の様子を日記に書いてくれました。

なんでこんなにも大切と思う場所なのか、
一度しか行ってないのにな。と 本当に自分でも不思議に思うけど、
そういうことって なんだか・・そういう奇跡みたいなことってあるもんなんですねぇ。

貝がらとなり >>>

ルルル〜とスクロールしながら、展示の様子なんかもご覧下さいね。

私たち、27日は午後2時くらいから 28日は一日、丘におります。
28日は、優子先生(写真家の大社優子さん)も一緒です。
たくさんのすぅーっと気持ちのいい写真も、見て頂きたいです。

ヤン選手

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足を痛めて、本当にごめんね。とダンナヤンに思う。
ご飯は全部作ってくれて、それも、私が作るより繊細な盛りつけだったりして
とてもありがたき日々。
痛みも日々和らいできているのだけど、調子にのると またイツツッとなるのでおサボリモードの このところ。
今、我が家は夕飯時に女子バレーを応援している。
応援魂の様なものって、普通ジワジワと盛り上がるよねぇ。と思うのだけれど
ヤンの応援魂スイッチは瞬時に入る。スポーツ観戦中のヤンはおもろくてたまらない。
お盆からご飯を、味噌汁を、テーブルに置いた その途端ー! 「ヒョゥッ!!!!」とレシーブに合わせて声を上げ、選手がボールに触れる全部のタイミングで「ヤッ」「ダーンッ」と独特の掛け声がかかる。
私は軽く引き気味に、にやつきながら楽しんだり、一緒に応援魂を盛り上がらせている。
休みなく制作し続けて、さらに飯炊きにと、頭の下がる思い。
足治ったら、なにかちっちゃな恩返ししたいな。と思うダメ嫁です。

このところの事情

若くないねぇ・・
matsubazue
と思わされることが、ジワジワ増えてることは

だいぶ慣れてきたのだけど、
無理がきかないってことには、まだ免疫不足…

6月にブランコに乗って、
「空より高くトォーを上げろ!」 の婆ちゃんの声(伊賀野カバ丸)
が聞こえたもので、激しくブランコをこいだ挙げ句、
飛び降りる離れ技でまんまと足を痛めました。

少しずつ良くなってホッとしていたところ、
半月前にスリッパが滑って、玄関に落ちてスッテンコロリン。
これは 頭も打ったりして、軽くへこんだのでした。
頭ばかり気にしていたら、少し前から歩くだけで足がズキズキ。

さすがに病院に行き、昨日は、疲労骨折の疑いありで 初MRI。
アスリートでもないのにねぇ・・
しばし松葉杖生活とあいなりました。
ヤン父ちゃんが、松葉杖をかわいくしてくれたので、
相棒よろしく。 記念にパチリと。

いやいや、自分のことは笑い話でいいけれど、
病院に行くと、笑えないことだっていっぱいだから
みんな頑張ろうね。 という気になる。

待合室に座っている、あのおじちゃんにも、
車椅子に座っている、母そっくりだったお婆ちゃんにも
みんな頑張ろうね。と 心で声をかけてきました。

umiyan
いつも行ってるのは、海がバーンと見える病院。
いいとか悪いとか よくわからないけれど
この環境だけで、十分なお薬になるな。と 助けられます。

2014.8.13 新芽

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父と母が最後に住んでいた家で二人が買った「真実の木」
(正式な名前をすぐ忘れてしまう)
父が逝った後に、母がとても大事にしていて、今は私の所にやってきている。
真鶴に連れてきてからも、伸び伸びと元気だったのだけれど、
梅雨の頃に突然 一気に元気がなくなってしまって慌てふためいた。
幹もだいぶ太くなって鉢が狭そうだったし、これは植え替えなければと
大きな陶器の鉢を買ってきて2mほどもある木を
よいしょと表に出して とにもかくにも素人ながら植え替えをしてみた。
この荒療治で大丈夫かと、しだれきった葉を見ながら、ごめんね。という
気持ちでいっぱいだった。
朝、起きると、しんなりの葉っぱを撫でながら元気になれよ ガンバレよと
心で呟きながら祈る気持ちで過ごしていた。
木はじっと痛みに耐える人のように、静かにたっていた。
3週間もした頃、やっと新しい葉が空を向きはじめ、
峠を越えて、持ちこたえて元気になってくれたようだった。
このところは、力強さも感じられるようになってきて
古くて葉先の黄色くなってしまった部分を少しずつハサミでカットしはじめ
身なりを整えてあげるように 手をかけていた。
ふと、根本に目をやると
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小さな芽が・・・

新しい命を生んでくれていた。
お盆の朝に、いきなはからい。
サンキュー サンキュー。 今宵は久々に一杯ね。
あれもこれも、積もる話をね。